法人向け名刺でやってはいけないこととは

日本の商慣行では名刺交換が非常に重要な儀式のひとつであり、法人向け名刺は自分のもうひとつの顔とも言えるビジネスツールですから、デザインには相応の注意が必要です。個人向け名刺であれば、自己アピールになるものなら何でも許されます。たとえば四角形ではなく突飛な形をしていたり、材質が紙ではなく木製や金属製であったり、奇抜なイラストが印刷されていたりする名刺は、一部のフリーランスの方に人気があります。しかし法人向けで常識から外れたタイプのものは、とりわけ保守的な相手には不愉快な印象を与え、ビジネスを不利に導くことがあります。また法人向け名刺は、管理ソフトなどを使って多数まとめて管理されることが多いため、整理のしやすさを考えてデザインすることも大切です。

必要な情報を過不足なく盛り込む

法人向け名刺で最も一般的なのは、普通4号と言われる91mm×55mmのサイズです。この大きさの中に、ビジネスで必要な情報を過不足なく盛り込まなければなりません。どんな場合でも必要な情報は、社名および氏名、部署と肩書、住所・電話番号・URLやメールアドレスなどです。それぞれグループごとにまとめておくと見やすくなります。URLなどは横書きなので、名刺全体も横書きにしたほうが見やすくなりますが、縦書きが悪いわけではありません。ほかにURLのQRコードや簡単なプロフィール、経営理念やキャッチフレーズなど、さまざまな情報を詰め込みたいという方もいます。しかし文字数が多くなると一覧性がなくなり、かえってインパクトが薄くなる可能性があるため注意が必要です。

フォントサイズやデザインにも気を配る

文字情報が多いとフォントが小さくなり、読みにくい名刺になってしまう恐れもあります。高齢の方でもはっきりと読み取れるようにするためには、最小でも6~7ポイントの活字にする必要があります。また全部の文字を同じ書体にするとメリハリがないので、重要な部分を太字のゴシック体にするなど、デザインの工夫をすることも重要です。ただし字体や色を変えすぎても統一感がなく、軽薄な印象になってしまいます。相手の前で名刺にメモをするのはマナー違反ですが、後から名刺に情報を書き込むことはよくあります。そんな時のために、書き込めるだけの余白を作っておくのも大切な配慮です。このように法人向け名刺には約束事が多いので、失敗しないためにはプロにデザインを任せるのもひとつの方法です。